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患者、家族向け宿泊施設整備 岡山大病院、延べ258人が利用

明るい日差しが降り注ぐ宿泊室

 岡山大学病院(岡山市北区鹿田町)は、長期入院を余儀なくされた小児患者の家族ら向けの宿泊室などを、入院棟11階に設けた。臓器移植や難病治療などで遠方から訪れる患者や家族らが対象。7月6日から8月末までで約30組、延べ258人が利用した。

 地域別では中四国9県からが9割を占め、千葉、東京、佐賀、兵庫からの利用者もいた。

 宿泊室(ファミーユ)は五つあり、2室が2人用、3室が3人用。室内にシャワーやトイレ、ベッドが備えられている。共用のキッチンも設けた。原則、中学生以下の患者に付き添う家族が最長2週間利用できる。1人1泊1080円。入院患者や見舞いの人が自由に使える休憩所(スカイラウンジ)も整備した。

 2016年9月に着工。空きスペースだった約2200平方メートルを改修し、17年2月に完成した。総工費は約2億5千万円。費用の一部に、米国での心臓移植手術を目指しながら10年に亡くなった1歳女児を支援するために集められ、岡山大学病院に託された寄付金7400万円を充てた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2017年09月18日 更新)

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