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インフル予防に正しい手洗い有効 岡山・財田小で花王が出前授業

「あわあわ手あらいのうた」に合わせて、手の正しい洗い方を練習する子どもたち

 秋が深まり、インフルエンザの流行が心配される季節が近づいてきた。予防のための有効な手段の一つが、雑菌を洗い流す手洗いだ。10月上旬、岡山市立財田小(同市中区長岡)で開かれた「手洗い講座」を訪ねてみると、大人も十分参考になる正しい手の洗い方が分かった。

 「おねがい、おねがい、カメさん、カメさん…」。同小の1年生がモニターの映像と軽快なメロディーに合わせ、手洗いのポイントとなる動きを夢中になって練習する。

 生活用品メーカー・花王(東京)が地域貢献事業の一つとして、小学校を対象に行っている出前授業。「あわあわ手あらいのうた」は、六つの動きが基本だ。

 両手をこすり合わせる「おねがい」▽手の甲にもう一方の手を重ねる「カメ」▽指と指を組む「お山」▽片方の手のひらに逆の手の指先をこすりつける「おおかみ」▽親指を反対の手で握ってこする「バイク」▽手首を握る「つかまえた!」―。それぞれ手のひら、甲、指の間、爪の間、親指、手首をきれいにする動きで、両手を洗って1分半ほど。隅々まで洗うコツが、コンパクトにまとまっている。

 練習の後はいよいよ実践。手洗いの前にブラックライトに反応するハンドクリームを両手に塗る。ライトを当てると真っ白に見える。これが仮想の汚れ。それからハンドソープをつけ、歌いながら練習の要領で手を洗う。ハンカチで拭いたら再びブラックライトに手をかざしてチェック。白い部分が残っていれば、そこが洗い方の癖などで残る“弱点”だと分かる仕組みだ。

 楽しく学んだ後、講師が「みんな手洗い名人になったね。家の人にも教えてあげてね」と呼び掛けると、子どもたちは「はーい」と元気に返事をして講座は終わった。女児(7)は「歌がおもしろかった。家でもきちんと手洗いする」と話していた。

 毎年、全国100校以上の小学校で講座を開いている同社は「大人でもしっかりと手洗いできている人は少ない。正しい手洗いの方法を実践し、インフルエンザや食中毒の予防に役立ててほしい」と呼び掛ける。

 「あわあわ手あらいのうた」やポーズは、同社のホームページ(http://www.kao.co.jp/bioreu/hand/song/)でも公開している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2017年10月28日 更新)

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