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倉敷芸科大、がん細胞診断技術指導 メキシコ人研究者が研修 JICA女性健康プロジェクト

倉敷芸術科学大で子宮頸がんの早期診断技術を学ぶメキシコ人研修生ら

 倉敷芸術科学大(倉敷市連島町西之浦)の細胞病理学センターが、国際協力機構(JICA)の進める「メキシコ 女性の健康プロジェクト」の研修機関となり、研修生の受け入れを始めた。初の本格的な研修チームとなるメキシコ人研究者七人が今月来学し、がん細胞の診断技術などを学んでいる。

 同プロジェクトは、メキシコで女性の死因トップになっている子宮頸(けい)がんを対象に、細胞の診断技術を向上させることで早期発見し、患者を減らそうと、JICAがメキシコ政府の依頼を受け一九九九年にスタート。細胞病理学研究の教育施設として国内最大規模で、昨年完成した同センターが今年から受け入れ施設となった。

 メキシコの大学や病院などで細胞診断に従事している研究者七人が十一日から在学。倉敷芸科大教授から講義を受け、顕微鏡を使ってがん細胞について学び、二十九日まで細胞診断技術を研修している。

 細胞診断士のリリア・デル・カルメン・トリハ・マシアスさん(51)は「日本の進んだ技術を学んで帰り、メキシコの診断技術を向上させたい」と抱負を語る。

 同大は、来年度以降も同プロジェクトをはじめ他国の研修生も受け入れる予定。大野英治・同センター所長は「子宮頸がんの早期発見は、発展途上国共通の課題。国際貢献も大学の使命であり、今後も協力していきたい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2005年07月26日 更新)

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