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福山医療センターが3病院と協定 新生児治療、専門医派遣し支援

協定書に調印し握手を交わす福山医療センターと民間3病院の院長と理事長

 国立病院機構福山医療センター(福山市沖野上町)は20日、近隣の民間3病院と新生児医療に関する協力協定を結んだ。高度な専門知識や技能が要求される未熟児の手術などを各病院が専門医を派遣して支援する。従来対応が難しかった患者の受け入れ体制を整備し、「地域周産期母子医療センター」としての拠点性を高める狙い。

 協定を結んだのは福山循環器病院(緑町)、脳神経センター大田記念病院(沖野上町)、堀病院(同)。依頼に応じて、福山循環器病院は心臓血管外科、大田記念病院は脳外科、堀病院は眼科の専門医を派遣。福山医療センターの小児科医と連携して未熟児に発症しやすい動脈管開存症や水頭症、網膜症などの手術や術前・術後のケアを行う。期間は来年1月1日からで、1年間ごとに更新する。

 同センターは1999年、「地域周産期母子医療センター」に認定され、早産や重症の新生児と妊婦に高度な医療を提供。しかし、3科の小児専門医はおらず、これまでは倉敷市など他地域の医療機関での対応となるケースもあった。協定でセンターでより多くの症例に対応できるようになり、患者や家族の負担軽減につながるという。

 この日、同センターであった締結式には岩垣博巳院長、福山循環器病院の治田精一院長、大田記念病院の大田泰正理事長、堀病院の宇高毅院長が出席。協定書に調印し、握手を交わした。

 岩垣院長は「質の高い専門技術を持っている病院に協力してもらえたことで、地域で医療が完結できるようになる。いいモデルにしていきたい」と話していた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2017年12月20日 更新)

タグ: 医療・話題

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