文字 

学会へ性別適合手術施設認定申請 岡山大病院と光生病院

 心と体の性が一致しない性同一性障害(GID)の人に対する性別適合手術を安全に実施できる施設として、岡山市の岡山大病院と光生病院は16日、GID学会に認定申請を行った。実質的に学会基準をクリアした病院での手術に、4月から公的医療保険が適用される。全国で計4病院が認定される見通し。

 GID学会の認定施設基準は、形成外科医ら同学会認定医を1人以上配置▽乳房切除術か性別適合手術を20例以上実施―など。厚生労働省の施設基準もほぼ同じ内容で、一定の技術や体制を備えた医療機関を認定することで、安全に手術を受けられる体制づくりを進める狙いがある。

 同学会によると、岡山市の2病院のほか、札幌医科大(札幌市)、山梨大(山梨県)も申請予定で、今月25日の理事会で正式決定する。

 岡山大病院は2001年に初めて性別適合手術を実施。光生病院は08年からFTM(心は男性で体は女性)の人を対象に、乳房切除術を行っている。日本精神神経学会の調査では、国内での性別適合手術は、15年12月末現在で1407例。

 GID学会の中塚幹也理事長(岡山大大学院教授)は「認定施設を核に医師や看護師らを育成し、将来的には手術が行える病院を増やしていきたい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2018年03月17日 更新)

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ