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高梁市独自の「医療計画」策定中 持続可能な体制へ4方針15施策

 高梁市は、将来的な地域医療の指針となる「市医療計画」(2018~25年度)の素案をまとめた。新見市と同一圏域とした県の保健医療計画とは別に、高梁市の実情に合わせた独自のプランの策定を進めている。人口減少と高齢化が進む中、市と市内の医療福祉機関、教育機関、備北保健所などが連携し、持続可能な医療体制の構築を目指す。

 素案は、「地域医療は、まちづくり」を理念とした上で、ニーズに応じた適切な医療の提供▽働き手が誇りを持てる地域医療の確立▽出産・子育てサポート体制の整備▽介護分野などと連携した地域包括ケアシステムの推進―の基本方針4点を掲げた。

 さらに、方針ごとに「医療機関へのアクセスが不十分」「医療従事者の不足と高齢化」といった課題を列記。解決に向けて、市内医療機関を専門や地域で分けたり、スタッフの採用・配置といった人材面での連携を図ったりするなど15の施策を示した。

 県は保健医療計画で、市の40年度の人口を2万234人と見通しているが、市の目標は2万5237人。素案には県市それぞれのケースで必要な病床数や外来患者数の推計を盛り込んだ。

 市医療計画は、学識経験者、市内医療機関の代表ら14人でつくる検討委員会(会長・中角祐治吉備国際大医療福祉学部長)が昨年8月から策定作業を進めている。素案は市ホームページや市医療連携課、各地域局で閲覧できる。25日までパブリックコメント(意見公募)を行い、5月にも成案をまとめる。

 土岐太郎政策監は「計画をもとに行政や関係者が一丸となり、中山間地でのモデルとなるような医療体制を構築したい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2018年04月20日 更新)

タグ: 医療・話題

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