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定位脳手術で学会認定 倉敷平成病院「ニューロモデュレーションセンター」 

倉敷ニューロモデュレーションセンターで行われている定位脳手術(倉敷平成病院提供)

 倉敷平成病院(倉敷市老松町)の「倉敷ニューロモデュレーションセンター」が、手足の震えやけいれんなどの症状を抑える「定位脳手術」を安全、的確に行える施設として、日本定位・機能神経外科学会から2018年度の技術認定を受けた。

 パーキンソン病、ジストニア、本態性振戦といった病気がもたらす震えやけいれんは、本人の意志とは関係なく起こり、生活の障害となる。定位脳手術は脳の深部に細い電極を取り付け、熱で凝固させたり電気刺激を与えたりして症状を改善する。狙った部位に電極の先端を2ミリ以内の誤差で埋め込むなど、高度な技術が要求される。

 同学会の技術認定基準では、過去3年間で18例以上の手術症例登録が必要。倉敷ニューロモデュレーションセンターは昨年4月の開設から年末までの9カ月間に45例の定位脳手術を実施し、認定を申請していた。今年3月末時点での症例数は56例に達し、西日本最多クラスになっている。

 手術は5人の専門医が対応している。上利崇(あがり・たかし)センター長は「この手術で症状が大きく改善した例は多く、医療機器の進歩でさらなる治療効果の向上も期待できる。施設認定をばねに、手術法の周知を図っていきたい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2018年05月08日 更新)

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