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真備で保健師の全戸訪問開始 倉敷市、在宅避難者の健康確認

戸別訪問を終え、在宅避難者らの課題を話し合う保健師

 西日本豪雨で甚大な被害を受けた倉敷市真備町地区で20日、市は保健師など福祉関係者による全戸訪問を始めた。被災した家で暮らしている「在宅避難者」や、避難所から片付けなどで一時的に自宅に戻ってきた人の健康状態を確認してアドバイスする。

 初日は同市の保健師6人が2班に分かれて真備町川辺地区の約320戸を回り、半数ほどの世帯の現状について住民や近所の人から聞き取った。住民からは「夜暑くて眠れない」「砂ぼこりのためか目やにが出る」といった悩みが寄せられた。

 岡山県介護支援専門員協会から駆け付けた専門員4人も訪問した。

 保健師によると、暑い中での作業は熱中症だけでなく、水分不足による脳梗塞や心筋梗塞を招く恐れがあり、先が見えない不安から精神的ケアが必要なケースも懸念される。

 市児島保健推進室の瀬戸口幸恵主任(40)は「在宅避難者の中には『もっと大変な人がいる』と遠慮している人も多いが、しっかりSOSを出してほしい」と呼び掛けている。

 市は今後、態勢を拡大し、できるだけ早く真備町地区の全約8800戸を訪問する予定。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2018年07月20日 更新)

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