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倉敷中央病院の患者に本をお薦め 青陵高図書委が陳列ブース開設

倉敷中央病院の患者用図書室にブースを開設した青陵高生

 お薦めの学校図書で入院患者に安らぎを―。青陵高校(倉敷市羽島)図書委員会は、倉敷中央病院(同市美和)の患者用図書室に、同校所蔵本の陳列ブース「ちょっとひといき 本のくすり」を開設した。笑い、癒やし…など読後の「効能」を記した袋に1冊ずつ詰めて貸し出し。「どんな本が入っているかはお楽しみ。少しでも前向きな気持ちになってほしい」としている。

 読書推進活動の一環で地域貢献ができないかと生徒たちが発案した。世代を問わず楽しめる小説、絵本、写真集など厳選した25冊を用意。借りる人に「福袋のようなわくわく感」を味わってもらおうと、病院の薬袋を模して画用紙で作った袋(縦約25センチ、横約20センチ)に本を入れ、棚に並べている。袋ごと病室などへ持ち帰ってから中身を確認してもらうルールで、貸出期間は7泊8日。

 袋には「本のくすり 7日分」と記し、笑いたいとき▽旅した気分になりたいとき▽癒やされたいとき▽新しい発見をしたいとき▽たいくつなとき―の5項目を列記。本の内容に応じてチェックを入れた上で「美術の世界に誘います。じっくり、どっぷり、どうぞ」「てがみを書きたくなります。大切な人へ、大好きな人へ、想像の中のあの人へ」などの注釈を書き込み「効能」を伝えている。

 三角くじも張り付けており、借りる際に図書委員が手作りしたブックカバーやしおりが当たる。はずれなしで、プレゼントは景品がなくなり次第終了。

 陳列は7月下旬から始めており、8月23日まで。開室時間は平日午前9時~午後5時、土曜は午前10時~正午、午後0時45分~4時(日曜祝日は閉室)。図書委員の一人で、会場準備に当たった1年井上愛唯さん(15)は「患者さんが魅力的な本と出合って、闘病やリハビリの励みにしてもらえることを心から願っている」と話す。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2018年08月07日 更新)

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