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まび記念病院が病棟で診療再開へ 18日から、2階活用し10科目

職員用会議室を改装して設けた診察室で準備を進める村松院長=まび記念病院

 西日本豪雨で大規模な浸水被害を受け、仮設施設での簡易診療を続けている「まび記念病院」(倉敷市真備町川辺)が18日から、病棟での外来診療を再開させる。4階建ての病棟のうち、使用のめどが立った2階部分を活用。診療を10科目まで拡充するとともに、各種検査ができる環境も復活させる。病棟での診療は74日ぶり。

 豪雨で1階が水没した同病院は、被災後の7月18日に健康診断用の車両で診療を再開。同30日から仮設コンテナで内科、外科、小児科の診療を続けている。病棟の使用再開により、整形外科、皮膚科、泌尿器科など10科目(全15科目)までの診療が可能となる。

 当面は2階部分を主とした復旧になるものの、診察室は仮設より1室増え、併せて血液、尿などの検査室や処置室、患者用の待合スペースを確保。院内で電子カルテも使えるようになる。

 病院によると、現在の1日平均患者数は約60人。薬の備蓄が切れて追加の処方を求める人が大半だが、体調不良を訴えたり、けがをしたりして訪れる人も2割ほどいる。

 診察時間は午前9時~正午、午後3時~6時(土曜午後と日曜休診)。10月中にも2階の人工透析室(35床)を再開させ、来年2月には1階の修復を終えて入院機能も含めた完全復旧を目指す。村松友義院長(60)は「地域の医療拠点として一日も早く態勢を立て直し、患者の皆さんの安心材料になりたい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2018年09月15日 更新)

タグ: 医療・話題

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