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水島協同病院が避難者の体調ケア 診察や薬処方「少しでも支えに」

避難者に体調や生活ぶりを尋ねる水島協同病院の職員(左)

 西日本豪雨の被災者をサポートしようと、水島協同病院(倉敷市水島南春日町)が、同市水島地区の避難所で被災者の体調ケアに取り組んでいる。医師や職員らが避難所を訪れ、「少しでも心の支えになりたい」と慣れない環境で過ごす被災者の心身の変調に目配りしている。

 同病院は7月8日に院内で災害対策本部を立ち上げ、避難所となった第二福田小(同市福田町古新田)と第五福田小(同市水島西千鳥町)に医師や看護師の派遣を開始。災害によるけがや持病の診察、薬の処方を同27日まで毎日継続。病院への送迎も行うなど、移動の難しい被災者を医療面で支えてきた。

 その後は、看護師や事務員による平日の訪問に変更。避難者と対話しながら、体調の変化をチェックし、世間話にもじっくり耳を傾けている。仮設住宅に移るなど避難所で生活する被災者は少なくなっているが、9世帯22人(20日現在)が身を寄せる第二福田小で週1日、活動している。

 9月12日は職員の青木弘人さん(46)と井上睦美さん(34)が訪問。3日前から足の裏が痛むという被災者(71)=同市=に、穏やかな口調で「いつからですか。湿布は貼りましたか」などと問い掛けて状態を確認。その場で診療できるよう手配し、病院まで送り届けた。

 診察の結果異常はなく、林さんは「定期的に来てくれるので、細かい変化でもすぐに対応してもらえる。非常に心強い」と感謝する。

 青木さんは「知り合いのいない土地での仮設住宅の生活は不安も多いはず。日頃の思いを話すだけでも心は軽くなる。これからも被災者の心に寄り添っていきたい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2018年09月22日 更新)

タグ: 医療・話題

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