松岡良明賞に川崎医科大の平塚氏 放射線治療で成果、9月に贈呈式

平塚純一氏

 山陽新聞社会事業団(松田正己理事長)は、がん撲滅に功績のあった個人・団体をたたえる「松岡良明賞」の本年度受賞者を、川崎医科大(倉敷市松島)放射線腫瘍学の平塚純一教授(64)=川崎医療福祉大医療技術学部診療放射線技術学科長=に決めた。9月6日、岡山市北区柳町の山陽新聞社で贈呈式があり、表彰状と賞金100万円が贈られる。

 平塚氏は放射線治療の専門家。乳がんや前立腺がんの治療に多く携わり、成果を上げている。川崎医科大付属病院が全国に先駆けて始めた乳がんの乳房温存手術では、術後の局所再発を防ぐ放射線治療を担当。前立腺がんでは、病巣に強力な放射線源を一時的に留置して根治を図る「HDR(高線量率組織内照射療法)」を中四国地方で最も早い1997年から始め、およそ1400症例を重ねて全国トップクラスの実績を誇る。

 新しいがん治療法として注目されている「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」の臨床研究でも全国をリードし、2011~15年には日本中性子捕捉療法学会の会長を務めた。

 松岡良明賞は山陽新聞社の元社長、故松岡良明氏の遺族から寄託された基金をもとに創設。佐々木勝美相談役が1千万円を寄託し、増額された。今回で24回目。

(2019年07月05日 更新)

※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

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