スマホで医療情報閲覧 岡山旭東病院が新サービス

岡山旭東病院が導入したシステムのイメージ。血液検査のデータや画像、投薬記録といった各種医療情報を患者自身のスマートフォンで閲覧できる

土井英之院長補佐

榊原祥裕室長

 岡山旭東病院(岡山市中区倉田)は、血液検査のデータや画像、投薬記録といった各種医療情報を患者自身のスマートフォンで閲覧できるシステムを導入し、今月からサービスを始めた。身体の状態をいつでもどこでも確認できるのがメリットで、健康意識の向上につなげてもらうのが狙い。

 個人のスマホに専用アプリをインストールして利用する。診療や人間ドックを受けた際に撮影したレントゲンやコンピューター断層撮影(CT)、磁気共鳴画像装置(MRI)の画像に加え、血液検査結果などが確認できる。同病院では2018年4月以降からのデータが閲覧可能で、変化が分かるよう数値はグラフでも表示される。服用している薬の種類や効能、通院履歴、予約情報もチェックできる。

 利用料は当面無料。希望者はアプリをインストールした後、病院で本人確認と同意書へサインをする必要がある。

 アプリは医療情報システム会社「NOBORI」(東京)が開発した。岡山県内で同社のシステムを採用した医療機関は岡山旭東病院が初めてとなる。

 近年、国が医療・健康情報を患者個人が管理し、健康維持につなげるパーソナル・ヘルス・レコード(PHR)と呼ばれる取り組みを進めていることを受け、土井英之院長補佐と情報システム室の榊原祥裕室長が中心となり昨年末から準備を進めていた。

 土井院長補佐は「超高齢化社会が進む中、自身の健康状態を知り管理を行っていくことは、健康寿命の延伸にもつながる」と強調。「『医療情報は患者のもの』というコンセプトの下、若い世代だけでなく、高齢者への利用も呼び掛けていきたい」としている。

(2019年09月16日 更新)

※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

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