梅毒急増受けチラシ作製、岡山県 成人式などで配布、若者に啓発へ

岡山県が作成した梅毒の予防や検査を呼び掛けるチラシ

 岡山県内で梅毒患者が急増していることを受け、県は予防や検査を促すチラシ2枚を作成した。医療機関などに置いているほか、若い女性の患者が増えていることから各市町村で行われる成人式で配布する。

 1枚は一般を対象に県内患者の発生状況や病気の症状などを示し、「検査は、保健所で無料・匿名で受けることができる」「性交渉時にコンドームを使用することで感染のリスクが下がる」などと紹介。もう1枚は梅毒と診断された人向けに、治療が終わるまで薬を飲み続けることや、パートナーにも検査を受けてもらうよう呼び掛けている。

 梅毒は梅毒トレポネーマという細菌が原因。感染から約3週間で陰部などにしこりができ、いったん消えた後、3カ月以上経過して全身に発疹が出る。薬で早期治療すれば完治するが、放置すると死に至ることもある。

 県内の梅毒患者は、2016年は40人だったが、17年172人、18年160人と爆発的に増加。19年は12月22日時点で180人と1999年に調査を始めて以降、最高となった。うち女性は62人を占め、半数が20代。都道府県別に第3四半期(7月1日~9月29日)を見ると、50人でワースト2位だった。

 チラシは県健康推進課のホームページにも掲載している。同課は「梅毒について知り、少しでも気になったら検査を受けてほしい」としている。

(2020年01月06日 更新)

※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

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