徹底!新型コロナ対策(5)治療 検査2回陰性で退院

 新型コロナウイルスに効く抗ウイルス薬はまだ確立されていない。どんな治療が行われて退院できるのか―。厚生労働省などの資料を基に、治療から退院まで経緯をたどってみよう。

 感染した人には、解熱剤やせきを鎮める薬の投与や、点滴が実施される。肺炎を発症すると、酸素投与が行われたり、人工呼吸器を使ったりする。特に重症化した場合は人工心肺装置(ECMO=エクモ)などを使用するという。

 新型コロナウイルス感染症で治療を受けた場合、「治癒した」と判断されるのは、発熱やせきなどの呼吸器症状が消失し、鼻腔(びくう)や気管などからウイルスが検出できなくなった状況だ。ウイルスに対する抗体が作られるようになり、ウイルスが排除されて治癒に至ると考えられている。

 4月に入って厚労省は、退院基準の緩和を自治体に通知した。従来は発熱やせきなどの症状がなくなって2日半のうちにPCR検査を2回実施し、共に陰性なら退院としていたが、症状がなくなってから2日に短縮された。

 厚労省の発表によると、国内で新型コロナウイルスを発症した人のうち、27日正午までに国内で3500人以上が退院している。

(2020年04月30日 更新)

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