軽症者らの宿泊療養先 倉敷に確保 新型コロナ感染拡大に備え岡山県

新型コロナウイルスに感染した軽症者らが宿泊療養する鷲羽山下電ホテル

 岡山県は13日、新型コロナウイルスに感染した軽症・無症状者の宿泊療養先として、倉敷市大畠の「鷲羽山下電ホテル」を確保したと発表した。感染拡大に備え、限りある病床を重症・中等症状者に優先して提供する医療態勢への移行を進める狙いで、15日から順次受け入れを始める。

 県によると、県が全館101室を借り上げ、うち78室を感染者に割り当てる。健康観察や緊急時に対応する看護師、生活支援を担う県職員、ホテル職員が24時間態勢で常駐するが、患者との滞在エリアは分ける。医師はオンコール(院外待機)で対応する。

 現在は感染が確認された人は全員入院することになっているが、今後、軽症・無症状者は本人の同意を得た上で宿泊療養することになる。高齢者や基礎疾患のある人は対象外。12日現在、県が確保した病床は34医療機関の117床で、県内で感染が確認された計4人が入院している。県は医師らとホテルに移る人を調整している。

 県は、県内の感染者を流行ピーク時で約1700人と推計しており、入院が必要と見込む約300人を除いた約1400人に宿泊施設か自宅で療養してもらう計画。当面は宿泊療養先を約200室確保する方針で、感染者の発生状況を注視しながら他の事業者とも協議を続けている。

(2020年05月13日 更新)

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