岡山市PCR検査数が急増 4月中旬の倍、陽性率も上昇

 岡山市で7月以降、新型コロナウイルスのPCR検査実施数が急増している。直近3週間では1日当たり30件以上で、感染第1波のピークだった4月中旬の16・4件からほぼ倍増。陽性率も上昇している。

 市内では、7月から計59人の感染が判明している。特に中旬以降はほぼ連日、感染者が出ており、PCR検査もそれに連動するように増加している。県内初のクラスター(感染者集団)発生が判明した7月13~19日は1日当たり33・7件。前週(3・7件)の9倍近くに急増した。以降も2、3例目のクラスター発生などを受け、検査数の増加傾向が続いている。

 一方で、直近(7月27日~8月2日)の陽性率は5・7%。分母となる検査数が第1波の時期よりも大幅に多くなっているにもかかわらず、陽性率は第1派のピークの5・3%を上回って推移している。

 市保健管理課は「最近判明している感染者の多くはクラスターの関係者や濃厚接触者。陽性率上昇は、感染の可能性が高い人を広く検査したため」とし、「街中に幅広く感染がまん延している状況ではない」との見方を示す。

 この日の記者会見で大森雅夫市長は、4月以降、PCR検査の対象を順次拡大し、市内の診療所100カ所以上で検体採取ができるようにするなど体制整備に力を入れてきたことを説明。「感染防止に努める上で検査拡充は大切。9月の補正予算でも柱の一つになる」と述べた。

(2020年08月07日 更新)

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