松岡良明賞 木浦勝行氏たたえる がん撲滅に功績、岡山で贈呈式

松田理事長から松岡良明賞を贈呈される木浦氏(左)

 がん征圧月間(9月)に合わせ、がん撲滅に功績のあった個人、団体を顕彰する第25回「松岡良明賞」の贈呈式が10日、岡山市北区柳町の山陽新聞社で行われ、岡山大病院(同鹿田町)呼吸器・アレルギー内科教授の木浦勝行氏(62)に表彰状などが贈られた。

 山陽新聞社会事業団の松田正己理事長が「治療や研究に長年取り組み、成果を上げられた」とたたえ、表彰状と賞金100万円を手渡した。木浦氏は「支えてくれた先輩や同僚、後輩に感謝したい。受賞を糧により一層頑張っていく」と謝辞を述べた。

 木浦氏は呼吸器内科の専門医。手術が難しい進行肺がんの化学療法や新たな治療法の研究に30年以上にわたって取り組む。開発した「シスプラチン・ドセタキセル併用放射線化学療法」(2種類の抗がん剤と放射線による治療)は、日本肺癌(がん)学会のガイドラインで標準治療となっている。

 同病院を中心に中国四国地方の基幹病院で構成する共同研究グループ「OLCSG(岡山肺癌治療研究会)」の代表世話人。同学会では理事を務め、11月には岡山市で学術集会を開く。

 松岡良明賞は山陽新聞社の元社長、故松岡良明氏の遺族から寄託された基金をもとに創設。その後、同社最高顧問の佐々木勝美氏、同相談役の越宗孝昌氏が各1千万円を寄託し、増額された。

(2020年09月10日 更新)

※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

カテゴリー

関連病院

PAGE TOP