コロナでがん検診受診者大幅減 岡山県内で前年比5分の1

 新型コロナウイルスの影響で、健康増進法などに基づいて自治体が実施している「がん検診」の受診者数が大幅に減っている。岡山県内22市町村の集団検診を受託する県健康づくり財団(岡山市)のまとめによると、4~7月の受診者数は1万1769人で、前年同期(5万6921人)の5分の1にとどまっている。

 各自治体が実施する集団検診は自営業者や主婦、高齢者らが対象で、財団が検診車を地域の公民館や保健センターなどに順次派遣している。一度にまとまった人数の検査を行うことから3密(密閉、密集、密接)になりやすく、全国に緊急事態宣言が発令された4月下旬から5月いっぱいは実施できなかった。

 再開した6月の受診者数は2751人で、前年同月の約11%にとどまった。新型コロナの流行が一度落ち着いた7月は8542人(前年同月1万8327人)とやや回復したが、8月以降も前年を下回る状況が続いているという。

 財団は「感染リスクを警戒し、受診を控える動きが広がっているのではないか」と分析。検診車に一度に乗り込む人数を制限するなどして、受診者の間隔を1メートル以上確保▽受診者やスタッフのマスク着用▽小まめな機器の消毒―といった感染予防策を講じて実施している。

(2020年11月13日 更新)

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