岡山で県独自の集団接種始まる 初日は医療従事者ら269人

川崎医科大総合医療センターに設けられた県独自の集団接種会場

 岡山県が独自に行う新型コロナウイルスワクチンの集団接種が14日、川崎医科大総合医療センター(岡山市北区中山下)で始まった。対象は今春新たに就業した医療従事者をはじめ、看護学生や高齢者施設の職員らで、初日は269人が受けた。17日からは県南部健康づくりセンター(同平田)も加え、両会場合わせて1日最大約1500人に接種する。

 県ワクチン対策室によると、使用するのは米モデルナ製ワクチン。対象は両会場で計約1万5千人を見込み、8月中には全員が2回目の接種を終える見通し。まだ1度も接種していない医療従事者らへの接種を進めることで、打ち手の確保や県全体の接種スピード加速につなげる。

 医療センターでは職員研修などに使われる部屋を使用。医療従事者や川崎医療福祉大(倉敷市松島)の学生らが訪れ、設置された二つのブースに一人ずつ順番に入り、医師による予診の後、接種を受けた。接種後は副反応の有無を確認するため15~30分間待機した。

 初日は大きなトラブルはなかったという。予約キャンセルで余ったワクチンは、県立学校の教職員や県警の職員らに振り向けることにしており、初日はキャンセルされた3人分を県警職員が受けた。

 同大医療福祉学部保健看護学科4年の学生(24)は「実習で接する患者さんや自分の家族に迷惑を掛けることのないよう早く受けたかった。痛みもなく、スムーズに終わり、安心している」と話した。伊原木隆太知事も視察し、「早く集団免疫を獲得できれば」と述べた。

 接種状況を見ながら、一般への対象拡大も検討していくという。

(2021年06月15日 更新)

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