岡山県「ステージ2」に引き上げ 直近1週間の新規感染者が大幅増

ステージ2への引き上げを決めた新型コロナ対策本部会議=岡山県庁

 岡山県は26日、県内の新型コロナウイルス感染状況に関し、切迫度が最も低い「ステージ1(散発)」から「ステージ2(漸増)」に引き上げた。直近1週間(19~25日)の新規感染者が大幅に増加したことなどを踏まえた判断。伊原木隆太知事は「このままでは感染第5波の入り口になり得る」との認識を示し、県民に感染防止を求める緊急メッセージを出した。

 県庁で開いた新型コロナ対策本部会議で決定した。県によると、感染状況を示す指標6項目のうち5項目が前週に比べて悪化。10万人当たり週間感染者はクラスター(感染者集団)の続発などで9・63人と前週の2・6倍に上った。PCR陽性率は2・9ポイント増の5・0%で、ステージ3(感染急増)の基準(5%以上)に達している。

 医療提供体制の指標を見ると、10万人当たり療養者が9・05人と2・4倍に上昇。病床使用率は5・3%、重症者用の病床使用率は5・2%と、それぞれ2・0ポイント、3・5ポイント増加した。

 緊急メッセージでは、感染拡大地域への往来は原則中止・延期▽会食は同居家族や毎日顔を合わせる人と数名で2時間程度▽東京五輪・パラリンピックは路上や飲食店での応援を避け、自宅のテレビで観戦―などを盛り込んでいる。

 県は、感染再拡大を防ぐ「リバウンド防止強化期間」を今月20日で終了。現在は感染力が強いとされるインド由来の変異株「デルタ株」を警戒する注意期間として対策を求めている。

 伊原木知事は会議後「デルタ株が県内でも急速に広がっており、油断すれば第4波より大変な状況になる。リスクの高い行動を取らないよう気を付けてほしい」と述べた。

(2021年07月27日 更新)

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