高齢者施設のコロナ救急搬送相談 県医師会 コールセンター開設へ

高齢者施設対象のコールセンター開設を発表する松山会長

 岡山県医師会は3日、新型コロナウイルス感染の拡大傾向を踏まえ、県内の高齢者施設を対象に利用者の救急搬送の必要性などを相談するコールセンターを9日から開設すると発表した。松山正春会長は「県内は流行『第9波』に入った」との認識を示し、高齢者の重症化予防に全力を尽くす考えを強調した。

 コールセンターは岡山大病院高度救命救急センター(岡山市北区鹿田町)に窓口を設け、医師が24時間体制で対応する。9月末から運用予定だったが、コロナ拡大を受けて前倒しした。医師会としては全国初の取り組みという。

 同会によると、利用者の体調急変時に施設の嘱託医と連絡が取れず、職員が判断に困るケースが多いという。相談先を確保することで治療開始の遅れを防ぎ、適正な救急利用で搬送困難事例を減らす狙い。

 県内全1463施設が対象で、コロナ以外の疾患にも応じる。嘱託医と連絡が取れなかったり、判断できなかったりした場合に利用できる。

 岡山市内で記者会見した松山会長は「コロナは高齢者にとっては危険な病気であり、窓口設置で利用者の安全と職員の安心につなげたい」と話した。

   

(2023年08月04日 更新)

※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

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