長期入院中の子にオンライン学習 岡山大病院準備、CFで資金募る

岡山大病院

 岡山大は、がんや心臓疾患などで長期にわたって入院療養中の小中高生を支援するため、岡山大病院(岡山市北区鹿田町)でオンライン学習を行う準備を進めている。個々の習熟度に応じた指導によって退院後もスムーズに学校や社会に復帰できるよう後押しするのが狙いで、9月から始める計画。環境整備費をクラウドファンディング(CF)で募っている。

 当面は週1回、教育学部の教員がオンラインで学習をサポートする予定。そのための電子黒板やパソコン、ヘッドセットなどを購入し、体調が変化しやすい子どもたちを見守るスタッフを配置する。

 同病院には、岡山市立鹿田小と同市立桑田中の院内学級があるが、通うためにはいずれかに転校する必要があるほか、高校生は対象外といった制限がある。

 全国的にも珍しい取り組みという。塚原宏一教授(小児医科学)によると、医療の進歩で小児がんの子どもたちの8割以上は病気を治して、元の生活に戻っていくといい「学習の遅れが学校になじめないといった障壁にならないよう力を貸してほしい」と呼びかけている。

 CFは300万円を目標に5月10日まで募る。詳細は専用サイト(https://readyfor.jp/projects/okadai_shoniiryo)。

(2024年04月03日 更新)

※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

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