風疹ワクチン無料接種を 先天性症候群患者と母親の会、厚労省に要望書

風疹のワクチン接種などを訴える川井さん(左端)ら

 妊娠中に風疹に感染し、子どもが心臓疾患などの「先天性風疹症候群(CRS)」になった川井千鶴さん(38)=岡山市=ら母親と患者でつくる患者会が11日、成人へのワクチン無料接種などを求める要望書を厚生労働省に提出した。

 患者会は「風疹をなくそうの会 hand in hand」。共同代表の川井さん、可児佳代さん(59)=岐阜市=ら7人が同省結核感染症課を訪問。要望書は、ワクチン無料接種のほか、CRSの早期発見や幼児、保護者の支援体制の確立を求めている。

 要望後、川井さんは長女七海ちゃん(9)を伴い記者会見。「ほかの人に同じ思いをしてほしくない。妊娠前の母親はもちろん男性にこそワクチンを打ってほしい」と述べた。同会は8月下旬、患者と母親計10人で設立。可児さんは「厚労省から明確な答えはなかったが、今後も訴えていきたい」と話した。

 風疹は今年、20~40代の男性を中心に流行。国立感染症研究所などによると、これまで約1万4千人の患者報告があり、13人がCRSと診断された。

(2013年09月12日 更新)

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