マダニに注意を 感染症媒介、県呼び掛け

重症熱性血小板減少症候群を媒介するとされるマダニ(県環境保健センター提供)

 岡山県は、マダニが媒介するウイルス性感染症「重症熱性血小板減少症候群」(SFTS)への注意を呼び掛けている。夏はマダニの動きが活発化する上、行楽などで屋外に出掛ける機会も増えることから、「肌の露出を避けるなど気を付けてほしい」としている。

 マダニは体長3〜4ミリで、室内のイエダニ(0・5〜1ミリ)より大きい。主に森林などに生息しており、市街地の草むらでも見られる。SFTSはかまれて6日〜2週間で発症し、38度以上の発熱や嘔吐(おうと)、筋肉痛、意識障害などの症状が出る。有効なワクチンや薬がなく、重症化すると死に至る危険がある。

 厚生労働省などによると、2012年1月に国内で初めてSFTSで山口県の成人女性の死亡が確認されて以降、5月21日現在、全国で計24人が死亡している。県内では昨年7月に80代女性1人が亡くなった。

 県はホームページなどで、マダニにかまれないように、草むらや山道に入る時は袖口を絞れる長袖や長ズボンを着用することなどをアドバイス。かまれた場合は無理に引き抜くと、マダニの体の一部が皮膚内に残る可能性があるため、病院での除去を勧めている。

 県健康推進課は「マダニは県内のどこにいてもおかしくない。肌の露出部分に防虫スプレーをかけるなど十分に注意し、もし発熱など症状があればすぐ受診してほしい」としている。

(2014年05月23日 更新)

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