災害時の口腔ケア大切 岡山で公開講座

口腔ケアの在り方について考えた公開講座

 災害時における口腔(こうくう)ケアの在り方をテーマにした公開講座(県歯科衛生士会主催)が5日、岡山市北区奉還町の岡山国際交流センターで開かれ、市民ら約40人が避難所での歯や口の手入れの重要性について理解を深めた。

 阪神大震災や東日本大震災の被災地で活動した歯科医の足立了平・神戸常盤大短期大学部教授が、長引く避難所生活で義歯の手入れができず口の中が不衛生になると、細菌を飲み込み誤嚥(ごえん)性肺炎を引き起こしてしまう危険性を指摘。「災害がなければ救えた命。特に免疫力の低下した高齢者は身体的なケアと同時に口腔ケアも忘れてはならない」と述べた。

 被災地では水が不足していることが多く、足立氏のこれまでの聞き取り調査では、周囲に気兼ねして歯磨きがしづらいといった意見が多かったことから「各家庭で常備する防災グッズの中に液体歯磨きを加えるだけで万一に備えることができる」と提案した。

(2015年07月06日 更新)

※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

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