障害児・者の歯科治療医師養成 岡山市歯科医師会、診療所で対応へ

 岡山大病院(岡山市北区鹿田町)など一部の医療機関に集中している障害児・者の歯科治療について、虫歯や歯周病といった一般的な治療と口腔(こうくう)ケアは、地域の歯科診療所で対応できるようにしようと、岡山市歯科医師会は今月から、診療所の歯科医を対象にした養成事業に乗り出す。

 同会によると、市内の障害児・者の歯科治療は、岡山大病院と社会福祉法人旭川荘(同祇園)の関連2施設が中心になって担っている。身近な診療所で治療できるようにすれば患者にとって便利になる上、診療所と病院が役割分担することで岡山大病院などは高度な治療に力を注ぎやすくなるという。

 養成事業は18日を皮切りに、旧市民病院別館の休日急患歯科診療所(同東中央町)で月2回実施。診療所の歯科医16人が参加を予定している。2、3月は岡山大病院スペシャルニーズ歯科センターの歯科医から障害児・者の歯科治療の留意点などを教わり、4月以降、手ほどきを受けながら同病院が紹介した患者を実際に治療し、歯石・歯垢(しこう)の除去や口内清掃なども行う。

 指導医の派遣料は市が補助。市歯科医師会の大島則行理事は「将来、歯科診療所と岡山大病院、旭川荘が緊密に連携できるよう、スキルアップしていきたい」と話している。

(2016年02月17日 更新)

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