津山市が骨髄ドナーに助成制度 登録者増狙い、勤務先も対象

 津山市は10月から、白血病などの患者に骨髄や末梢(まっしょう)血管細胞を提供する市内のドナーや、その勤務先への助成制度を新設した。移植しやすい環境を整え、ドナーの増加につなげるのが狙い。

 いずれも1日当たりドナーに通院5千円、入院2万円(上限計10万5千円)、事業所に1万円(上限9万円)を助成。今年4月にさかのぼって適用する。助成を実施する市町村を対象に岡山県が本年度創設した補助(2分の1)を活用する。本年度はドナー2人、2事業所分として事業費39万円を計上している。

 市健康増進課によると、骨髄や末梢血管細胞を提供する場合、事前と事後の健康診断のほか、骨髄、幹細胞の採取などに9日程度が必要。ドナーになれる20~55歳の働き盛りの世代は、適合者が見つかっても仕事を休めないなどの理由で、移植に結び付かないケースもあるという。

 県内の骨髄バンク登録者は7183人(10月末現在)。患者や事業所への助成は2014年度の総社市を皮切りに、岡山、真庭市などが設けている。同課は「助成を通じてドナーが増え、一人でも多くの患者を救うことができれば」としている。

(2016年12月10日 更新)

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