認知症患者捜索メール55人登録 岡山市運用まとめ、周知強化へ

行方不明者の特徴などを知らせるメール

 岡山市は10日、認知症の高齢者らが行方不明になった際、市民らに特徴などを掲載したメールを配信して捜索に協力してもらうため2016年度に始めた「市行方不明高齢者さがしてメール事業」の運用状況をまとめた。利用登録している認知症患者は55人。市内で2万人を超えるとされる患者のごく一部にとどまり、市は周知を強化する方針だ。

 この日の市議会常任委員会で、市高齢者福祉課が1月末時点の実績を報告した。内訳は、利用登録が55人、メール配信を受ける協力の登録が1135事業者・個人。昨年4月以降、市に寄せられた捜索依頼は8件あり、うちメール配信に至ったのは3件だった。

 事業は、多くの協力者に速やかに情報を届け、早期発見につなげることを狙いに導入。ただ、周囲に認知症と知られることへの抵抗などから利用が進んでいないとみられ、市はちらしを新たに作製して登録を呼び掛ける計画。登録の問い合わせは同課(086―803―1256)。

(2017年03月10日 更新)

※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

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