岡山市 認知症サポーター養成強化 講座会場を2カ所体制に

 岡山市は、認知症を正しく理解して患者や家族らの支援に当たる「認知症サポーター」の養成に向けた対応を強化する。サポーターになるための講座について、これまで市民病院(北区北長瀬表町)のみだった定期開催を9日からは岡山ふれあいセンター(中区桑野)にも拡大して会場を2カ所体制とする。高齢化に伴う患者数の増加を見据えて、支援の充実につなげる狙い。

 サポーターは、2005年度から厚生労働省が養成を提唱。職場や地域で困っている認知症の人に声を掛けたり、警察に連絡したりするなど自分のできる範囲の支援をする。各自治体が主催する養成講座(約90分)を1回受け、症状や予防法、患者との接し方などを学ぶ。修了者には、サポーターを表す全国共通のオレンジリングが贈られる。

 新たに岡山ふれあいセンターで定期開催する講座は、9日を皮切りに偶数月の第2金曜日(8月は第2水曜日)の午後2時~3時半に計5回開講。受講は無料で、定員は各回先着20人とする。いずれも希望日の3日前までに、講座を担当する市ふれあい公社地域包括支援課(086-274―5136)に申し込む。

 市は07年度からサポーターの養成に乗り出し、15年10月からは市民病院で毎月第3月曜日に講座を定期開催。企業や学校での随時開催分も含め、市内で3万4298人(16年度末)を養成しているが、市総合計画の中期計画(16~20年度)では、4万9千人に増やす目標を掲げている。

 市の認知症施策の指針となる「オレンジプラン」(14年策定)では、市内で高齢者の認知症患者は13年度の約2万人が25年度には約3万人に増えると推計。市高齢者福祉課は「定期開催の拡大で市民が講座を受講できる機会を増やすことで、認知症やサポーターへの関心をより高めていきたい」としている。

(2017年06月06日 更新)

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