県内で熱中症患者の搬送相次ぐ 1週間で153人、水分補給して

 岡山県内で熱中症とみられる症状で救急搬送される患者が相次いでいる。19日に井原市で101歳の男性、24日に倉敷市で80歳の女性が死亡。総務省消防庁によると、最新の搬送患者数(17~23日)は153人と前年の同時期を30人上回っており、県は小まめな水分補給やエアコンの積極的な活用など対策の徹底を呼び掛けている。

 153人の年齢別は、65歳以上の高齢者が89人で6割弱を占め、18~64歳51人、7~17歳11人、6歳以下2人。死者を除いた症状の程度は「重症」5人、入院が必要な「中等症」37人、「軽症」108人などだった。

 熱中症の発生場所では住居が65人で最も多かった。亡くなった井原市の男性は自宅前の路上で、倉敷市の女性は自宅で倒れているのを発見されたという。

 消防庁のまとめでは、県内の5月1日から今月23日までの搬送患者数は650人(前年同期632人)に上る。6月中の人口10万人当たりの患者数(5・15人)は、沖縄、奈良県に次いで全国で3番目に多かった。

 岡山地方気象台によると、県内の7月中旬の平均気温は岡山市が28・6度で平年より1・5度、津山市が26・7度で同1・9度高い。8月21日までの1カ月予報も「平年より高くなる確率が高い」としている。

 熱中症予防のポイントは、日頃からの十分な水分補給と暑さを避けること。県消防保安課は「暑さを感じにくい高齢者や体温調整がしにくい子どもには周りが注意して声を掛けるなど予防を心掛けてほしい」と話している。

(2017年07月27日 更新)

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