VRで認知症患者の不安分かった 川崎医療短大で体験イベント

VRゴーグルを装着し、認知症患者の不安感を体験する参加者

 バーチャルリアリティー(VR=仮想現実)などデジタル技術を活用し、障害者や高齢者のハンディキャップを体験するイベントが3日、川崎医療短大(倉敷市松島)で開かれた。親子連れら約100人が医療福祉について関心を高めた。

 イベントは同短大が主催。NPO法人・ウブドベ(東京)が開発したゲーム「ザ・シックスセンス」を使った。

 参加者は、人生に見立てたすごろくを進め、こまに書かれた「事故で車いす生活になった」「パートナーが認知症と診断された」といった指示に従い、車いすに乗った人の介助方法などを体験する五つのブースを回った。

 認知症のブースではVRゴーグルを装着。降りる駅を忘れてしまった認知症患者の視点の映像が映し出され、不安な気持ちや周囲の支援によって安堵(あんど)する様子を体感した。

 家族で訪れた総社市の小学4年女児(9)は「障害や病気のある人の気持ちが少し分かった。周りにいたら積極的にサポートしてあげたい」と話した。

 同ゲームを利用したイベントは中四国では初開催といい、12月、来年3月にも同短大で行う。

(2017年09月03日 更新)

※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

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