岡山市が認知症安心ガイド作製 相談機関や支援内容を紹介

認知症の概要や支援内容、相談窓口などをまとめたパンフレット

 岡山市は、認知症の症状や患者への接し方をはじめ、認知症に関する市内の相談機関や行政による支援内容などをまとめたパンフレット「認知症安心ガイドブック」を初めて作製した。高齢化が進む中、認知症についての正しい知識を普及するとともに、患者や家族らの支援につなげる狙い。

 パンフは表紙に「認知症になっても、岡山市で安心して暮らし続けることができるように」と記し、作製の趣旨を説明。本文は4章で、認知症の概要▽進行状態に応じたサービス▽行政などによる支援▽主な相談窓口―で構成した。

 進行状態に応じたサービスでは、物忘れ程度の軽度なら介護予防教室の高齢者いきいきサロンやシルバー人材センターでの就労を案内し、日常的に介護が必要な重度の患者向けには特別養護老人ホームや成年後見制度などを紹介。行政による支援では、要介護認定者らが手すりを取り付けるなど住宅改修する際の費用補助のほか、65歳以上の高齢者を在宅介護している家族に支給する「家族介護者慰労金」(世帯全員が市民税非課税などの要件あり)といった制度を載せている。

 一般の人が認知症患者に対応する際の心得として「驚かせない」「急がせない」「自尊心を傷つけない」を挙げ、「まずは見守る」「後ろから声をかけない」「おだやかに、はっきりした話し方で」など具体的なポイントを解説。地域包括支援センターや認知症専門の医療相談、家族の悩み相談といった市内の相談窓口の電話番号も記載した。

 A4判、32ページ。5千部作製し、同支援センターや福祉事務所、区役所などで配布している。市のホームページからもダウンロードできる。市高齢者福祉課は「パンフを通じて社会全体に認知症への理解を広げたい」としている。

(2018年05月29日 更新)

※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

タグ

PAGE TOP