岡山の介護施設に技能実習生2人 インドネシアから、5年間活動

実習先の高齢者施設で利用者らに自己紹介するチャンドラさん(中央左)とアユさん(同右)=岡山市北区撫川

 外国人技能実習制度の職種に昨秋加わった介護の技術を学ぶため、インドネシア人女性2人が24日、岡山市内の高齢者施設に到着した。県内の業界関係者によると、介護の実習生受け入れは岡山県内初とみられる。実習期間は最長の5年を予定している。

 コマン・アユ・プルナマデウィさん(22)と、ニプトゥ・チャンドラ・アンドリヤニさん(21)。介護付き有料老人ホーム「エルム撫川」(同市北区撫川)に近くのアパートから週5日通い、食事や入浴介助などの技術を習得する。

 いずれも日本語は、入国要件となる日本語能力試験「N4」レベル(基本的な言葉を理解できる)を満たしており、今後、家庭教師など施設が用意した教育支援を受けながらレベルアップを目指す。

 実習生は、事業協同組合など監理団体と呼ばれる組織が主に受け入れ、傘下の事業所などに紹介する。2人は福山市の監理団体を通じて実習が実現。入国後に義務づけられている座学を同団体の下で35日間受けて施設入りした。初日は施設内を見学するなどした。

 2人とも母国での看護師資格取得を目指しているという。アユさんは「医療・介護技術が高い日本で働きたかった」、チャンドラさんは「大学の学費を賄いたくて日本に来た。高齢者のケアにも興味があった」と話した。

 外国人技能実習制度は、働きながら習得した技術を自国で生かす狙い。昨年11月の技能実習適正化法施行に伴い、初の対人サービスとなる介護職種が追加された。監理団体として国に許可された県内17団体によると、いずれも県内の施設に実習生を紹介した実績はこれまでにない。

(2018年11月25日 更新)

※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

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