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インフル患者が年明けから急増 県が警報発令、予防策の徹底を

 岡山県内でインフルエンザが本格的な流行期に入り、今後も患者が増える可能性があるとして、県は24日、インフルエンザ警報を発令した。年明けから患者が急増し、前年より1日早く、過去10年では4番目に早い発令。空気の乾燥が大きな要因とみられることから、県は、室内を適度に加湿するといった予防策の徹底を呼び掛けている。

 定点となる県内84医療機関の1施設当たりの患者数は最新データ(14~20日の1週間)で45・33人と発令基準(30人)を上回り、昨年12月13日に出していた注意報から切り替えた。患者数は年明けから2週連続で18人余り増加。過去10年間の警報発令時で比べても最も多く、急増ぶりが際立っている。今後2~3週間でさらなる感染拡大も懸念される。

 患者の6割が20歳未満で、学校現場を中心に感染が広がったとみられる。感染症に詳しい県環境保健センターの岸本寿男所長は、感染拡大の理由として「雨が少なく空気が乾燥した状態が続いている」と説明。小中高校で新学期が始まり、一気に患者が増えた可能性があるとしている。

 同センターで調べた12検体のうち、2009年に新型として流行したA型が7件、A香港型は3件、B型2件だった。保健所別の患者数は倉敷市が72・56人と最も多く、次いで岡山市(47・09人)、備中(43・00人)―などとなっている。

 県は、警報発令を受けて、感染予防策ををまとめたちらしを作成し、各保健所や県内の医師会などに配布した。県健康推進課は「手洗いやうがいに加え、十分な睡眠とバランスの良い食事で抵抗力をつけてほしい」と呼び掛けている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2019年01月24日 更新)

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