文字 

豪雨被災者の精神的ケア考える 岡山で医療関係者らがフォーラム

西日本豪雨被災者の精神的ケアの在り方などについて理解を深めたフォーラム

 西日本豪雨で被災した人たちの精神的な支援について考える「こころのケアフォーラムin岡山」(日本精神神経学会主催)が16日、岡山市北区柳町の山陽新聞社さん太ホールで開かれ、医療関係者や保健福祉に携わる行政の担当者ら約150人が、被災者支援の在り方などについて理解を深めた。

 パネル討論があり、避難所などで活動した岡山、広島両県の医療関係者4人と、高橋晶筑波大准教授=災害・地域精神医学=が登壇した。

 倉敷市保健所の平田阿子保健師は、甚大な被害が出た同市真備町地区の全戸把握事業などを振り返り「被災者の不安、やり場のない怒りといった心情をくんだ対応と、ニーズにあった支援を継続的に行う必要がある」と述べた。

 県精神科医療センターの来住由樹院長は、災害はどこでも起きることを前提に、精神科医療機関同士による情報共有・協働体制の構築、災害時対応マニュアルの作成といった備えの大切さを強調した。

 高橋准教授は講演も行い、2015年の関東・東北豪雨の経験から、復旧・復興に当たる行政職員のフォローの重要性を指摘。「行政職員は支援者であり被災者。休みなく働き続けることで身体、精神の不調を訴える職員は少なくなく、『支援者支援』は欠かせない」と訴えた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2019年02月16日 更新)

タグ: 精神疾患

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ