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岡山大病院脳死肺移植100例目 10歳未満女児へ大藤教授が執刀

100例目の脳死肺移植手術を終え、会見した大藤教授=岡山市北区鹿田町

 岡山大病院(岡山市)で23日、10歳未満の女児への脳死両肺移植手術が行われた。約2カ月で退院できる見込み。同病院での脳死肺移植は100例目、10歳未満へは全国最多の6例目。

 臓器移植医療センターの大藤剛宏教授が執刀し、午後3時42分から7時間余りで終了。女児は肺胞壁に炎症を起こし、呼吸不全になる特発性間質性肺炎を患い、1月に日本臓器移植ネットワークに登録していた。

 移植ネットによると、ドナー(臓器提供者)は山形県の病院で脳死と判定された6歳未満の女児。6歳未満からの提供の公表は11例目。

 臓器移植法は1997年10月に施行。岡山大病院では2002年1月に1例目の脳死肺移植手術を実施し、全国トップクラスの症例数を積んできた。生体と合わせると190例目。

 手術後、院内で記者会見した大藤教授は「医学的理由で臓器提供を見送るケースを減らすため、新しい手術法を編み出しながら、症例を重ねてきた。大人に比べて移植機会の少ない子どもたちにも生きる希望を与えられるよう、今後も努力していきたい」と話した。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2019年02月24日 更新)

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