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インフルエンザ注意報を解除 患者減少 新型コロナ対策も要因か

岡山県庁

 岡山県は9日、昨年11月28日に発令したインフルエンザ注意報を解除したと発表した。患者数は昨季より2割減少し、過去10年間で最も少なかった。専門家は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、県民の予防意識が高まったことが影響した可能性があると指摘している。

 県健康推進課によると、大流行を示す警報が発令されなかったのは6年ぶり。解除日は昨季(4月18日)より早く、発令期間は1週間長かった。定点調査している84医療機関の1機関当たりの患者数が、最新データ(3月30日~4月5日)で0・45人と2週連続で1人未満となり、注意報の解除基準を満たした。

 今季の患者数は5日現在1万6735人で、昨季に比べて3570人減。過去10年間で最も多かった2017年シーズン(3万4291人)の半分以下だった。流行のピークは1月6~12日で、検出された主なウイルスは09年に新型として流行したA型79・4%、B型が17・6%。

 感染症に詳しい川崎医科大の尾内一信教授は、全国でも患者数が同様に少なかったと指摘した上で「手洗いやマスク着用によるせきエチケットなど、多くの人が新型コロナウイルスに備えたことが要因の一つではないか」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2020年04月09日 更新)

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