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新型コロナ、ロボが問診 岡山中央病院が感染リスク低減へ導入

ロボットのタッチパネルを操作し、新型コロナウイルス感染症についての問診に答える来院者=岡山中央病院

 岡山中央病院(岡山市北区伊島北町)は、すべての来院者に新型コロナウイルス感染症を疑う症状がないかを確認する問診ロボットを導入した。外来受付の職員が感染の恐れのある人と接触しないようにし、感染リスクを低減する狙い。

 同病院に3台、隣接するセントラル・クリニック伊島に2台のロボットを配備し、今月1日から、それぞれ玄関で使っている。

 ロボットは幅21センチ、高さ24・5センチの卵形。人が前に立つと「こちらでチェックをお願いします」と話しかけ、中央の画面に、発熱やせき・息切れ、強いだるさといった新型コロナウイルスの症状を示す。症状がなければ「いいえ」をタッチして通常の受付へ、「はい」をタッチすると、ついたてで仕切った専用の待機場所へ案内する。症状のある人の来院は担当者の携帯端末に通知され、感染防護服を着用した看護師らが駆けつける。

 同病院は以前から産婦人科の外来でこのロボットを使い、妊娠歴の有無などを尋ねていた。県内でも新型コロナウイルス感染者が相次ぐ状況になり、業者に新たな問診プログラムを開発してもらい、ロボットを増やすことにした。

 多くの医療機関は受付や玄関先で症状の有無を口頭で尋ねており、応対する職員の感染防御が課題になっている。金重総一郎院長は「人と人の接触がリスクとされており、受付の職員が知らないうちに感染してしまうのが一番怖い。ロボットを院内感染防止に役立てたい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2020年04月20日 更新)

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