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コロナ禍でもつながりを パーキンソン病友の会岡山県支部がHP

ホームページを通じ、患者や家族の交流を呼び掛けるパーキンソン病友の会県支部の矢谷延一支部長(左)と妻で事務局長の宏美さん

パーキンソン病友の会県支部が開設したホームページ

 全国パーキンソン病友の会岡山県支部は、コロナ禍で集まることができない患者たちの交流を保つため、ホームページ(HP)を立ち上げた。周囲に同じ病気の人がおらず1人で悩んでいる患者も、HPで情報を得て一緒に活動するよう呼び掛けている。

 パーキンソン病は脳内のドーパミン神経細胞が急激に減って発病する。手足の震え▽筋肉が固まって転びやすくなる▽めまいや立ちくらみ▽うつや不眠―などさまざまな症状が現れる。ドーパミンを補充する薬物療法や、電気信号を送る脳深部刺激療法などにより、進行を抑えながら生活の質を維持する治療が中心となる。指定難病で、医療費助成が受けられる。

 1981年に発足した友の会県支部は、会報を年4回発刊し、カラオケや日帰り旅行を企画して親睦を深めてきた。体の機能低下を防ぐため、専門医や理学療法士、言語聴覚士らと連携し、太極拳や発声トレーニングなどでリハビリにも取り組んできた。

 ところが、今年3月以降、新型コロナウイルス感染症の流行により、大半の行事が中止に。新たな情報発信の場として、6月からHPを公開した。最新の治療法や今後の活動方針、会員の近況を伝えるブログなどを掲載している。

 現在の県支部会員は患者と家族ら約60人。県内には約2600人のパーキンソン病患者がいるとみられ、県支部の活動を知ってもらうことが課題だ。

 県支部長は矢谷延一さん(66)、事務局長は妻で患者の宏美さん(55)が務める。診察時にうまく自分の病状が伝えられない患者のため、当てはまる症状に印をつけて提出するチェックシートの普及にも力を入れており、未加入の患者も「仲間と情報交換し、正しい医療知識を学んでほしい」と話す。

 HPのアドレスはhttps://www.jpda-okayama.com/。問い合わせは事務局(090―7129―7295)。
 
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2020年09月07日 更新)

タグ: 脳・神経

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