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全自宅療養者に小型医療機器貸与 新型コロナ対策で岡山県方針

2021年度当初予算編成について集中質疑した県議会予算総括協議会

 岡山県議会は5日、2021年度当初予算案の取りまとめを前に、各部要求を踏まえて集中審議する予算総括協議会を開いた。自民党7人、民主・県民クラブ3人、公明党、共産党の各1人が登壇。県は新型コロナウイルス対策で、自宅療養する感染者全員に自分で体調を把握できる小型医療機器「パルスオキシメーター」を貸し出す方針を示した。健康管理に役立てる狙いで、当初予算案に事業費を盛り込む予定。

 公明の増川英一氏が、自宅療養者は症状悪化に気付かないケースがあるとして「パルスオキシメーターを全員に貸し出してはどうか」と提案。西嶋康浩保健福祉部長は「現在も必要な方には貸しているが、今後は全員に貸与し、適切な健康観察と見守りにつなげていきたい」と答弁した。

 パルスオキシメーターは、装置に指先を挿入すると血液中の酸素濃度を測定でき、肺などに異常がないかどうかが分かる。県は昨年末に100台を購入し、希望者らへの貸与をスタート。現在は500台を確保している。近く全ての自宅療養者に貸し出す方式に切り替え、保健所による健康状態のチェックにも活用する。

 新型コロナの感染者は、無症状・軽症の場合は施設での宿泊療養が基本で、高齢者らと同居していない場合などは自宅療養できる。自宅療養者数のピークは1月13日の262人。現時点で台数に余裕はあるものの、今後の感染状況は不透明なため、必要に応じて数を増やすという。

 県は審議を踏まえ、15日に知事査定分を加えた当初予算案を公表する。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2021年02月05日 更新)

タグ: 健康

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