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高齢者接種は4月12日の週から 岡山県見通し 施設入所者から順次

岡山県庁

 収束が依然見通せない新型コロナウイルス禍。岡山県内で初めて感染者が明らかになったのは、国内での初確認から67日後の昨年3月22日だった。それからの1年間で流行の三つの波に見舞われ、今月21日夕までに分かった感染者は約2600人に及ぶ。

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 新型コロナウイルス対策の「切り札」と期待されているワクチン。国内では米製薬大手ファイザー製が承認されており、医療従事者への接種が行われている。

 国が示した接種の順番は、医療従事者ら▽65歳以上の高齢者ら▽基礎疾患がある人、高齢者施設従事者、60~64歳の人ら▽一般住民―となっている。

 岡山県ワクチン対策室によると、県内の医療従事者は約8万1千人。県内では安全性を調べるための先行接種が2月18日に、診療に当たる医師や看護師らへの優先接種が今月5日に始まった。接種は2回必要で、5月10日の週までに必要なワクチンがそろう見込み。

 約56万人の高齢者には4月12日の週から接種が始まる予定だが、同月末までに届くワクチンは約2万4千人分にとどまる見通し。このため、集団感染のリスクが高い施設入所者から接種する予定。高齢者全体に行き渡るワクチンが確保できるのは6月末の見込み。

 医療従事者や高齢者以外の人向けのワクチンが確保できる時期について国は見通しを示しておらず、接種時期も未定。人口の6~7割以上が抗体を持つことでウイルス流行が収まるとされる「集団免疫」の獲得への道のりは、まだ遠い状況だ。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2021年03月21日 更新)

タグ: 高齢者

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