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インフル休校や学級閉鎖 初のゼロ 岡山県内、感染防止対策など要因

新型コロナウイルス対策で手指を消毒する城東高の生徒=昨年6月

新型コロナウイルス対策で清掃時間に机を消毒する興陽高の生徒=昨年11月

 岡山県内の学校園でインフルエンザによる休校や学年・学級閉鎖が2020年度はゼロだった。県に統計が残る12年度以降では初めて。新型コロナウイルスの感染防止対策などが要因とみられ、懸念された同時流行は今のところ回避できている。

 県教委によると、学校園では新型コロナ「第1波」を経た昨春以降、教員、子どもらのマスク着用や校内での手指消毒、換気などを実施。インフルのシーズンに入った昨年12月には県立学校69校と岡山市を除く26市町村教委に対し、より徹底した対策を呼び掛ける通知を出した。

 県の統計では、インフルによる休校や学年・学級閉鎖は年500~千件程度あり、17年度の1109件が最多。例年なら感染性胃腸炎や流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)といった感染症でも例があるが、20年度はいずれもなかった。

 インフルは例年11月ごろから感染が目立ち始め、1月ごろにピークを迎える。子どもが感染しやすいとされ、県内の患者の約6割を20歳未満が占めるだけに、発生を抑えたことで医療機関の負担も軽減されたとみられる。

 学校の感染症対策を担う県教委保健体育課は「コロナ対策によってインフルエンザの封じ込めにつながるかもしれない知見を得られた。他の感染症対策にも生かしたい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2021年04月10日 更新)

タグ: 感染症

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