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岡山でも高齢者への接種始まる コロナワクチン、施設入所者優先

新型コロナウイルスワクチンの接種を受ける高齢者=岡山済生会ライフケアセンター

 65歳以上の高齢者を対象とした新型コロナウイルスのワクチン接種が12日、岡山県内でも岡山市で始まった。医療従事者を除く一般住民への接種は初めて。4月末までのワクチン供給量が限られるため、県内全27市町村は高齢者施設の入所者への巡回接種を先行させる方針。12日午後には倉敷市で、13日以降からは他の市町村で順次始まる予定。

 使われるワクチンは米ファイザー製。原則3週間の間隔で2回接種する。重症化リスクの高い高齢者が優先対象となっている。

 同日午前10時から、複合施設の岡山済生会ライフケアセンター(同市北区国体町)で実施。入所者約30人が問診を済ませた後、常勤医から筋肉注射を受けた。接種後は体調観察のため、いすに座って15分ほど待機した。

 センター内の有料老人ホームに入居している女性(84)は「いつ感染するか不安だったが、これで一安心。感染が収束したら好きな所に出掛けたり、自由に家族に会ったりしたい」と話していた。

 岡山市内では4月末までに、6病院に約3千人分のワクチンが配分され、それぞれの系列施設で接種が行われる。

 県によると、4月中のワクチン供給量は県内の高齢者約56万人に対し、約2万4千人分にとどまる。4月分だけでは全ての高齢者施設の入所者に行き渡らず、巡回接種は5月以降も続く見込み。一般の高齢者への接種は5月17日、県内一斉にスタートする。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2021年04月12日 更新)

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