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岡山大病院に総合トリアージ施設 コロナなど感染症疑い患者を隔離

ウイルスが漏れないよう陰圧化された診察室

 岡山大は4日、岡山大病院(岡山市北区鹿田町)に、感染症疑いの患者の隔離や災害時に治療の優先順位を決める施設「総合トリアージ・ステーション(GTS)」が完成したと発表した。新型コロナウイルスによる院内感染の回避に役立て、地域医療の拠点としての機能維持につなげる。

 歯学部棟の東に建設し、軽量鉄骨造りの平屋で床面積190平方メートル。外部にウイルスが漏れないよう陰圧化した診察室2室、患者が一定間隔で待機できる広めの待合室、検査室などを設けた。

 新型コロナや新たな感染症が流行した場合、感染の疑いがある外来患者の診察、検査を実施。多数の傷病者がいる災害や事故時には治療の優先度判定に使うほか、学生や医師らが感染症疑いの患者への対応を学ぶ施設としても活用する。

 国の助成金を受けて設置を進め、事業費約1億円。今月中旬から使用可能になる。

 これまで新型コロナ感染の疑いがある患者には、建物の連絡通路に設けた臨時スペースなどで対応していた。GTSの運営を担当する総合内科・総合診療科の萩谷英大准教授は「院内感染のリスクを下げ、感染症ではない患者に、より安全な医療提供体制ができる」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2021年10月04日 更新)

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