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3回目接種で抗体量大幅増 川崎医大調査、発熱割合は高まる

 川崎医科大(倉敷市松島)は27日、米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチン接種に関する独自調査の中間報告を発表した。3回目の接種をすると、体内の抗体量が大幅に増えて重症化などを防ぐ効果が高まる一方、2回目までより副反応の発熱が出現する割合が高まった。

 調査は、感染症学が専門の中野貴司教授、大平伸講師らのグループが実施。同大付属病院(同所)や同大総合医療センター(岡山市北区中山下)などで働く医療従事者のうち、昨年3~5月にワクチンを接種した約800人を対象としている。抗体量は昨年12月に3回目を打ち、測定が終わった486人分のデータを分析。副反応は250人分を集計した。

 中野教授らによると、ワクチンは2回接種した1カ月後に最大の効果が得られる。2回目接種の1カ月後に得られた抗体量の平均値を100とすると、5~8カ月後には15・8まで減少。3回目を追加接種すると、その1カ月後には240まで増えていた。

 副反応では発熱を訴えた割合は36・0%で、2回目から4・8ポイント増えた。一方、接種部位の痛みは72・4%、腫れは29・2%、赤みは18・0%で2回目より低下した。

 大平講師は「3回目の接種を終えると抗体量が大きく増え、急拡大しているオミクロン株にも効果があると考えられる。接種するかどうかを判断する参考にしてほしい」と話している。

 調査結果は同大ホームページで公開している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2022年01月28日 更新)

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