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岡山大学病院質問コーナー 広報誌「move on Vol.18」から

 岡山大学病院の医師や看護師らが、治療などに関する質問に答える。同病院の広報誌「move on Vol.18」(2022年3月発行)の転載。

てんかんについて知りたいです

 子どもはけいれんを起こしやすいというイメージは多くの方が持っておられると思います。小児期は高齢期と並んで、てんかんが発症しやすい時期です。てんかん発作にはけいれん以外にも意識が変化するだけのもの、瞬間的にピクッと動くものなど様々なタイプがあります。てんかんは日本で100万人以上の患者がいるといわれるほど多い病気ですが、正しく診断して治療すれば約7割で発作を抑制して普通に生活を送ることができます。また、脳神経外科などでの治療も進歩しており希望が広がっています。(小児神経科 小林勝弘)

目が覚めた状態で脳の手術をすることがあるって本当?

 本当です。<脳の覚醒下手術>と呼びます。脳には言語をつかさどる言語中枢や手足を動かす運動中枢があります。大切な中枢の近くにできた脳腫瘍を摘出するとき、中枢を傷つけずに腫瘍を取り除くために開発されました。最初は全身麻酔で手術を始めますが、途中で麻酔を覚まし口のチューブを外して、直接会話をしたり手足の動きを確認しながら安全に腫瘍を摘出します。脳神経外科医、麻酔科医、看護師、言語聴覚士などがチーム一丸となって臨む手術です。(脳神経外科 伊達勲)

銀歯の他に選択肢はありますか?

 従来、むし歯の治療には金属を鋳造(金属を熱で溶かし、型に流し込んで器物を作ること)して作った銀歯が用いられていましたが、最近ではデジタル技術で加工したセラミックの一種であるジルコニア冠が広く用いられるようになりました。見た目が天然の歯に近く、健康的で明るく白い歯を再現できます。また金属アレルギーの方にも最適といえます。(歯科 保存歯科部門 吉山昌宏)
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2022年03月10日 更新)

タグ: 岡山大学病院

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