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3回接種で高齢世代も抗体量増 川崎医科大調査、ファイザー製

 川崎医科大(倉敷市)がまとめた米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチン調査の中間報告によると、2回接種では若い世代よりも抗体量が少なかった60代以上の人が3回目を打つと、6週間後には他の世代と同じ水準まで抗体量が増えていたことが分かった。

 感染症学が専門の中野貴司教授、大平伸講師らのグループが昨年末までに3回目を打ち終えた県内の大学関連2病院の医療従事者790人を対象に実施。年代別の人数は、20代272人▽30代172人▽40代168人▽50代137人▽60~80代41人だった。

 グループによると、2回目を打った1カ月後に体内につくられた抗体量は、年齢が上がるにつれて低くなる傾向にあった。20代の平均抗体量を100とすると、30代は87▽40代は81▽50代は78▽60代以上は65―だった。

 これに対し、3回目を接種した後の6週間の抗体量は、20代188▽30代は195▽40代は180▽50代は214▽60代以上は214―。世代を問わず大幅にアップしていることが分かった。

 抗体量はワクチン接種から一定の期間で減少することから、政府では4回目接種についても議論されている。大平講師は「6月か7月には3回目接種から半年後のデータを取り、今後のコロナ対策に生かしたい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2022年04月06日 更新)

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