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川崎学園創設者祐宣氏の伝記刊行 孫の誠治理事長が執筆

伝記「医の道 ひとすじ」を刊行した川﨑理事長

川﨑祐宣氏

 川崎学園(倉敷市松島)の創設者川﨑祐宣氏(1904~96年)の伝記「医の道 ひとすじ」が刊行された。祐宣氏の孫で同学園の川﨑誠治理事長が執筆。医学、医療福祉、教育に尽くした祐宣氏の信念や人柄を余すことなく伝えている。

 学園創立50周年(2020年)記念事業の一環。伝記では、岡山医科大(現岡山大医学部)卒、岡山市民病院外科医長などを歴任後の1939年、岡山市内に「外科川崎病院」を開業し「年中無休・昼夜診療」の原則を掲げて貧富の差に関係なく平等に診療に当たった若手時代を紹介する。

 「救急は医療の原点」として積極的に患者を受け入れ、同病院を県内有数の総合病院に成長させた。高齢者や障害者支援にも尽力し、56年には社会福祉施設「旭川荘」を開設し、社会的弱者の救済も積極的に進めた。

 70年には戦後初の私立医科大・川崎医大を開学し、創設した川崎学園の初代理事長に就任。85年に名誉県民に選ばれた。92歳で死去した祖父を川﨑理事長は「患者を第一に考えて行動した偉人。志を次の世代にも伝えたい」と話している。

 A5判、167ページ。1650円。川崎医大付属病院(倉敷市松島)や川崎医療福祉大(同)内の書店などで取り扱っている。購入に関する問い合わせは院内のテナントを統括する株式会社松島(086―463―1678)。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2022年07月15日 更新)

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