文字 

不妊、不育症治療法を専門家紹介 オンラインで90人学ぶ

不育症の治療方法をオンラインで紹介する中塚教授(左)

 不妊症と、流産や死産を繰り返す不育症をテーマにした講演会が30日、オンラインで開かれた。岡山県不妊専門相談センター(岡山市)などの主催で、治療を検討する人たちや医療従事者ら約90人が治療方法などについて学んだ。

 岡山大病院の産婦人科医ら7人が講師を務めた。岡山大大学院の中塚幹也教授(生殖医療)は、血流の悪化が原因となって流産を繰り返す患者に対し、血が固まるのを防ぐ効果のあるアスピリンの投与で血流を改善する治療法を紹介。患者の心の問題にも触れ「流産は大変つらい経験だが、サポート制度は十分とは言えない。公的支援の拡充が必要」とも訴えた。

 他に、男女による不妊症の原因割合に差はなく、ともに検査を受ける必要があることの説明や、4月に始まった不妊治療に対する公的医療保険の適用範囲拡大といった情報の紹介があった。人工授精や体外受精の手順や効果も解説された。

 仕事と不妊治療の両立支援を進める国の制度の案内や、受講者からの質問に答える場面もあった。

 講演会は、2005年から毎年開かれている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2022年07月30日 更新)

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ